CMTのように、進行する障害を伴う病気を発症した場合、患者のニーズは進行の状態や発症からの経過時間により移り変わっていきます。
発症時は病気に関する情報を少しでもほしいため、医療的ニーズが強く出ます。
次に、少しでも生活しやすくすることを考えるようになり、福祉的ニーズが生じてきます。
そして徐々に、同じ病気の仲間たちがいる患者会が、情報を求めたりピアサポートを受ける場所として加わります。
CMTの場合は、詳しい医療者が少ないことや、治療法がなく通院しなくなることが多いため、発症・診断と同時に患者会のドアをたたく人も多いという特徴があります。
友の会設立当初は、病気に詳しい医療機関を知りたい、との理由からアクセスしてくる人が圧倒的に多かったですが、最近では、医療者の間で友の会の存在と役割が認知されてきたこともあり、医療者に紹介されて交流会に参加される人も増えてきました。
活動方針
CMT友の会は、当事者同士の交流を通じて、「自分らしく生きるヒント」を見出し、また医療や福祉に頼り切るのではなく、「主体性をもって自身の問題解決」に取り組めるように活動しているピアサポート団体です。
私たちの目的
- ピアサポート
私たちの目的は、まず第一に、患者自身の力で生活の質の向上を目指すことです。
もちろん、社会的な基盤となる法や制度が整備されることは重要ですが、その中で「自分らしく生きる」ための選択をするのは自分自身です。難病であることを理由に社会への扉を閉ざすのではなく、積極的に開いて自身の可能性を高めていく「きっかけ」の提供が大きな役割です。
そのために、同じ病気であるからこそ遠慮なく話し合えるピアサポートの場であることを重視しています。 - 医療機関・研究者とのネットワーク
治療法がないCMTにとって、将来的な治療法の確立につなげるために医療機関・研究者とのネットワークを拡充していくことは重要ですが、目的はそれだけではありません。CMTに知見の深い医療関係者を一人でも多く増やしていくことにより、医療機関から切り離されて孤独に陥る人がいなくなる未来を実現したいと考えています。 - 社会的認知の向上
就学、就労、結婚、出産など、ライフステージで起こる様々なイベントでどのような選択肢が与えられるかは、社会の理解次第です。まわりに多くの理解者がいれば、「できない」と思っていたことも「できる」ことに変わります。
そのためには、「知ってもらうこと」が何より重要だと考えています。
積極的に情報を発信し、社会的認知を向上することは、より「自分らしく生きやすい」環境を作ることにつながります。